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「猛暑とマスク、健康と感染対策のバランス」

 

9月になりましたが、8月は本当に暑かったですね。
猛暑という言葉がぴったりだったと思います。
熱中症などで体調を崩されるようなことはなかったでしょうか?

 

7月からはコロナウイルスの感染拡大第9波がありました。
やはり、マスクや手洗いうがいなどの基本的な感染対策が重要であることは変わりません。
人ごみの多い場所や施設、医療機関などではマスクが効果的だとされています。

 

ただ、8月の熱い公園の中で小さな子供たちがマスクをはめたまま遊んでいる姿を見ると、熱中症にならないか心配になります。
また、中高生の学生さんたちは思春期の3年間をコロナ禍でマスクで過ごしたことで、素顔を見せることに抵抗がある子供たちもいるようです。

 

ある時体操教室を見学した際に中学生の女の子がマスクをずっとはめたまま運動している姿も見かけました。
マスクはとても大切ですが、一方で歯科の観点からは少し違った見方もあります。

 

一つが口呼吸です。
最近では「お口ぽかん」という言葉を見たり聞いたりされるかもしれません。
小児が「お口ぽかん」をすることで、歯列不整や顎の発育に悪影響を及ぼすことがあります。
マスク生活がこうしたことに拍車をかけるという指摘もあります。

 

また、大人、成人でもマスクをずっとはめることで息苦しさを感じることはあると思います。
息苦しく感じることで、口呼吸になっていることはありませんか?
また、マスクをはめることで口周りを動かすことなく話すこともあると思います。
これが顔面表情筋に影響を及ぼす可能性もあるようです。

 

こうした弊害が、将来どのような結果を引き起こすかはまだわかりません。
適切な感染対策を継続することだけでなく、こうした弊害が起きないように対策を講じることも大切です。

 

どちらが正しいかではなく、物事を多面的に見ることが重要であると考えます。
健康と感染対策のバランスを取りながら、安全に過ごす方法を模索していくことが大切です。

 

歯科口腔外科部長 松岡 祐一郎