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【医師コラム】「口腔ケアと感染症予防」

 

鶴田病院の歯科口腔外科は、5月1日で開設から6年を迎えることができました。

 

これまでたくさんの患者さんの治療を続けてこられたのは、医師や看護師をはじめ、さまざまな職員の皆さんのおかげです。
そして、毎日現場で力を尽くしてくれている歯科衛生士スタッフには心から感謝しています。

 

今回は、口腔ケアと感染症予防についてお話ししたいと思います。

 

お口の汚れは、むし歯や歯周病だけでなく、最近では大腸がんのリスクにも関わるといわれています。
また、口の中のばい菌が食べ物や唾液と一緒に誤って気管に入ってしまうことで起きる「誤嚥性肺炎」の原因にもなります。
特に高齢の方は、一度誤嚥性肺炎を起こすと、体力の低下や栄養不足が進み、回復にも時間がかかります。

 

しかし、適切な口腔ケアを続けることで、誤嚥性肺炎の発症を大きく減らせることが多くの研究で明らかになっています。

 

昨年11月には、日本口腔外科学会の大会で、当院の歯科衛生士が病棟での口腔ケアの取り組みを発表しました。
これからも、職員の口腔ケアの意識や技術がさらに向上するよう取り組みを続けてまいります。

 

これからも歯科口腔外科では、患者さんのお口の健康を守ることを通じて、誤嚥性肺炎をはじめとする感染症を防ぎ、全身の健康を支えていきたいと考えています。そのためには、これまでと同じように、多職種の皆さんの協力が欠かせません。

 

お口のことで気になることがあれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。
これからも職員の皆さんと力を合わせ、患者さんの命と笑顔をお口から守る医療を実践してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。

 

歯科口腔外科部長 松岡 祐一郎